人口1,000人あたりサービス付き高齢者向け住宅定員数ランキング

都道府県 市区町村 人口 住宅数 定員 1,000人あたり
愛媛県 北宇和郡松野町 4,224 2 53 12.5
埼玉県 児玉郡美里町 11,477 3 110 9.6
三重県 多気郡明和町 23,160 7 212 9.2
滋賀県 犬上郡豊郷町 7,381 4 63 8.5
滋賀県 蒲生郡竜王町 12,360 6 99 8.0

※人口は平成28年1月1日住基人口
※住宅数、定員は平成27年社会福祉施設等調査
※住宅数が1の市町村を除く

サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者向けに医療・介護と連携した主に賃貸住宅のことで、いわゆる老人ホーム等の介護保険施設とは異なり、健康不安がなくても入居できるケースが多いです(運営方針しだいです)。

多くの健康な移住者にとって、サービス付き高齢者向け住宅は直ちに必要な施設ではありません。しかしながら、移住先で長く住むことを踏まえれば、いずれは医療・介護サービスを必要とするので、地域に多いほど良いのは確かでしょう。

なお、あまりにも小規模なサービス付き高齢者向け住宅は採算性が悪いため、人口の少ない地域でも、20戸以上で建てられることが多いです。そうすると、人口あたりで見たときに1棟でも過剰となりがちで、今回は2棟以上の自治体に限定しました。

また、統計データに反映されておらず、新たに判明した住宅については個別に紹介していますので、ランキングは暫定だと思ってください。

第1位:愛媛県北宇和郡松野町(まつのちょう)

愛媛県北宇和郡松野町
愛媛県の西南部、高知県との県境にある松野町は、山岳に囲まれた地域で、町内の標高差が最大で1,100m以上になります。つまり、急斜面が多いため、町内を流れる広見川・目黒川の僅かな地域を宅地や耕地として利用してきました。

平成22年に23戸の「サービス付高齢者住宅虹Ⅰ」、平成24年に30戸の「サービス付高齢者住宅虹Ⅱ」が開設されています。人口あたりでは多い定員ですが、平成28年現在で65歳以上人口が40%を超える松野町では、これでも不十分なのかもしれません。

松野町の主な産業は農業と林業でしたが、いずれも人手不足や競争力の低下で力を失いつつあり、建設業も公共事業の削減で厳しい時代背景から、現在は自然を生かした観光産業が主力に移っています。

特に、道の駅「虹の森公園まつの」には、水族館、ガラス工房、直売所、レストラン、RVパーク(車中泊滞在施設)と施設が豊富で、年間23万人あまりが訪れます。温泉・渓谷等を含めた全域の観光入込客数は、年間42万人(平成26年)を超える町です。

第2位:埼玉県児玉郡美里町(みさとまち)

埼玉県児玉郡美里町
埼玉県の北西部で東京都から少し離れますが、その分だけ自然が豊かで、6月~9月にかけて収穫できるブルーベリーを楽しみに、農園へ訪れる人も多いのが美里町です。美里町には3つのサービス付き高齢者向け住宅があり、人口あたりでは2位に入りました。

最も戸数が多いのは、5階建て50戸の「サービス付き高齢者向け住宅ほほえみ」です。複数の介護施設を運営する社会福祉法人と業務提携することで、立地する一帯が、デイサービスから特別養護老人ホームまである総合介護地域です。

また、平屋建て30戸で、自然環境を生かしたリゾートホテル調の建物が特徴の「どりーむリゾート」、同じ規模の「シルバーホームむさし」は、両施設ともデイサービスセンターを併設しています。

美里町は、深谷市・寄居町との合同で、関越自動車道の寄居PAにETC専用のIC(スマートIC)の設置を進めており、ICの設置を契機に産業団地の整備計画があります。農業に頼った産業構造の転換が、雇用創出や活性化に繋がることを期待しましょう。

第3位:三重県多気郡明和町(めいわちょう)

三重県多気郡明和町
伊勢神宮のある伊勢市の隣、人口約23,000人の明和町。土地柄から寺社の多い町で、天皇に代わり伊勢神宮の天照大神に仕えた、斎王の御所「斎宮」が発掘された場所でもあります。

現在は平坦な土地を生かした農業、伊勢湾での沿岸漁業を主な産業としますが、斎宮が置かれていたことで、平安時代前後は周辺の中心的地域だったと考えられています。6月上旬には「斎王まつり」が開かれ、平安時代の衣装を身に付けた行列が見どころです。

サービス付き高齢者向け住宅においては、7棟が12戸~60戸まで幅広く、1棟が平屋、残りは2階建ての低層で、家賃も33,000円~85,000円と幅広いです。選択肢の多さは悪いことではなく、アクセスや利便性、評判などで選ぶことになるでしょう。

平成27年には、新しく1棟20戸が開設したことで、明和町は8棟232戸となりました。高齢化はそれほど進んでいませんが、伊勢市・松阪市と隣接していることで需要は大きいと思われます。

第4位:滋賀県犬上郡豊郷町(とよさとちょう)

滋賀県犬上郡豊郷町
琵琶湖の東部、沿岸よりも少し内陸に位置する豊郷町は、バブル経済期に減らした人口が2000年以降戻り、近年は転入超過で人口を増やしている町です。

1棟14戸~17戸の比較的小規模なサービス付き高齢者向け住宅が、中心地の石畑地区に4棟存在します。これだけでも人口あたりでは全国上位であるところ、町西部の高野瀬地区に、2棟24戸ができました。

よって、定員は6棟111戸となり、5位までの自治体の中で豊郷町が実質1位です。これだけ戸数があれば、周辺自治体からも入居を受け入れ可能だと思われます。

参考までに、男性は町外へ通勤する傾向、女性は町外から通勤してくる傾向の強い豊郷町では、女性の定住促進が安定的な人口維持に繋がると考え、教育・福祉分野の強化を将来の目標に掲げています。

第5位:滋賀県蒲生郡竜王町(りゅうおうちょう)

滋賀県蒲生郡竜王町
4位の豊郷町から、20kmほど南西に進んだところにあるのが竜王町です。「竜王」の町名に心躍る人もいるかもしれませんが、東の雪野山、西の鏡山に竜神が祀られていたことで竜王山と呼ばれており、町名の由来となりました。

平野部に水田が広がる農業中心の町で、町の東半分はほぼ農地です。2つの山に挟まれたのどかな田園地帯かと思いきや、名神高速道路の竜王IC近くに「三井アウトレットパーク滋賀竜王」がオープンしたことで、近隣府県から人が集まります。

町内には12戸~21戸のサービス付き高齢者向け住宅が6棟あり、「終の棲家桃の郷1番館~3番館」、「終の棲家桃の郷別館1番館~3番館」です。名称からわかるように、これらは全て同じ運営会社で、家賃等の料金に差がありません。

また、竜王町は三大和牛の1つ近江牛の主産地。同時に米の産地でもあるということは、地酒があるのも当然で、他にも幻のぶどうと呼ばれる「竜宝」など、食文化に溢れているのが竜王町の魅力です。

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