道北で移住してみたい市町村

【道北に含めたエリア】

  • 宗谷地方
  • 留萌地方
  • 上川地方(塩狩峠以北)
  • オホーツク地方(西紋別地区)

道北には、人口10万人以上どころか、5万人以上の市も存在しません。全体が過疎地域と考えて良く、今後も人口を維持していくのは難しいと推測されます。中心市の稚内市は最北端にあるため、道北の南部は旭川市に依存する部分が大きいです。

また、稚内市以外では、日本海沿岸に留萌市、オホーツク海沿岸に紋別市、内陸には名寄市とバランス良く市があるとはいえ、いずれも市街地は小さく何でも手に入るような便利さはありません。ネット通販を使うことも多くなるでしょう。

それでも、人口と自然の美しさは反比例しますから、道北には手付かずの自然が今でも広い地域で残っています。人口の少なさを好意的に捉え、便利なところならわざわざ北海道に移住する意味もないと考えるくらいの切り替えが必要です。

ただし、地域医療にとって上記の4市は重要な役割を持ち、生活していく上では必ず意識することになりますので、4市いずれかの近郊にするのか、中間的な場所に住むのかは良く検討してから決めたいところです。

道北の主要な町

稚内市(わっかないし)

稚内市は、多くの人が持つ最北のイメージよりも寒くありません(風は強い)。他の主要市から離れて経済的に孤立しているため、市内で一通りの買い物はできるのですが、市外に出て旭川市や札幌市へ行くのは一苦労です。

また、涼しい夏は作物の栽培に適さないという問題もあります。もし、家庭菜園やガーデニングが趣味なら、多少は影響すると覚えておきましょう。稚内駅周辺よりも、南稚内駅の東側(宗谷本線と国道40号の間)のほうが生活しやすいです。

人口 36,380人(平成22年~27年増減率:-8.1%)
地価水準(住宅地) 12,680円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.4%)
主要交通など 稚内駅、稚内空港、稚内港
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
家賃相場 4.3万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 4,867円/月
病院数 3ヶ所
1万人あたり病床数 142.9床
保育所数 6ヶ所
介護老人福祉施設数 3ヶ所
1万人あたり飲食店 76.0ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -4.7℃ 4.4℃ 16.8℃ 11.1℃
平年降水量 84.3mm 49.0mm 90.6mm 134.1mm

名寄市(なよろし)

「住みよさランキング」では、北海道内でいつも評価の高い名寄市は、稚内市とは正反対に、寒暖差の大きい気候が特徴的です。内陸なのでかなり冷え込みが厳しく、日中でも気温が上がらず震えるような寒さです。

天塩川と名寄川に挟まれた市街地はコンパクトにまとまっており、自衛隊や市立大学(福祉系)があるおかげで、適度に人の移動も起こります(閉鎖的ではない)。その寒さから、雪質はとても良いので、ウインタースポーツ好きに向いているでしょう。

人口 29,048人(平成22年~27年増減率:-5.0 %)
地価水準(住宅地) 9,744円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.0%)
主要交通など 名寄駅(稚内駅まで約2時間50分)、旭川空港まで車で約1時間40分
小児医療費助成 通院:就学前まで、入院:小学生まで
家賃相場 4.5万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 4,725円/月
病院数 4ヶ所
1万人あたり病床数 236.8床
保育所数 4ヶ所
介護老人福祉施設数 2ヶ所
1万人あたり飲食店 63.9ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -9.4℃ 3.8℃ 19.2℃ 8.1℃
平年降水量 54.6mm 45.7mm 112.9mm 117.0mm

紋別市(もんべつし)

道北のオホーツク海沿岸では、中心になるのが紋別市です。古くから栄えた漁業の街で、紋別山からオホーツク海へ向かう傾斜地に市街地があり、徒歩や自転車では少し暮らしにくいかもしれません(循環バスあり)。

近年は中心市街地の空洞化が進み、住宅整備と共に郊外型店舗が増えた北部(渚滑町元新や落石町など)に人口移動が起こっています。ただし、中心市街地付近にはイオンがあるので悩ましく、どちらに住んでも不便はしないでしょう。

人口 23,109人(平成22年~27年増減率:-6.6%)
地価水準(住宅地) 7,883円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.0%)
主要交通など 稚内市まで車で約3時間40分、紋別空港
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
家賃相場 4.2万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 4,320円/月
病院数 5ヶ所
1万人あたり病床数 184.3床
保育所数 3ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 74.3ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -5.6℃ 4.5℃ 16.6℃ 10.3℃
平年降水量 45.3mm 46.7mm 99.8mm 74.7mm

留萌市(るもいし)

オホーツク海側の紋別市に対し、日本海側の中心が留萌市です。日本海側では夕日が海に沈む美しい光景を見られますが、冬は悪天候で海も荒れます。留萌駅周辺の中心部以外では、内陸の南町に複合商業施設ができて住みやすくなりました。

全体的に道路網の整備が遅れている道北主要市の中で、留萌市だけは深川留萌自動車道が道央自動車道に接続しています。旭川市まで1時間20分、札幌市にも2時間でアクセスできるのは、留萌市に住むことのメリットでしょう。

人口 22,221人(平成22年~27年増減率:-9.1%)
地価水準(住宅地) 11,100円/㎡(平成27年~28年変動率:-4.6%)
主要交通など 留萌駅(稚内駅まで約5時間半)、旭川空港まで車で約1時間50分
小児医療費助成 通院:就学前まで、入院:小学生まで
家賃相場 4.2万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 4,513円/月
病院数 3ヶ所
1万人あたり病床数 253.3床
保育所数 3ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 70.7ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -4.4℃ 5.5℃ 19.2℃ 10.9℃
平年降水量 100.0mm 43.3mm 97.1mm 131.3mm

道北で注目の町

士別市(しべつし)

道北には住みたいけれど、大きな都市が近くにないと不安な場合、士別市は良い選択かもしれません。道央自動車道の士別剣淵IC(終点)が市境にあり、旭川市まで1時間で行くことができます。一般道でも1時間15分です。

小さい街ながら総合病院を持っていますし、道北の大動脈、国道40号沿いにはロードサイド店舗もあります。日常生活に不自由しないだけではなく、中心部は半径500mほどに収まっているので自転車生活も可能です(冬はもちろん不可)。

人口 19,914人(平成22年~27年増減率:-8.6%)
地価水準(住宅地) 8,925円/㎡(平成27年~28年変動率:-2.1%)
主要交通など 士別駅(稚内駅まで約3時間)、旭川空港まで車で約1時間
小児医療費助成 通院:小学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 5,025円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 98.4床
保育所数 3ヶ所
介護老人福祉施設数 2ヶ所
1万人あたり飲食店 69.3ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -9.0℃ 4.1℃ 19.2℃ 8.5℃
平年降水量 73.3mm 50.5mm 115.3mm 123.6mm

雨竜郡幌加内町(ほろかないちょう)

幌加内町は、日本一の作付面積を誇るソバの一大産地です。町内を車で走ると、広大なソバ畑を見ることができ、一方で人口は少ないため、実際に住むと寂しいかもしれませんが、北海道への移住に何を求めるかにもよるでしょう。

農業に関わらないとしても、南部は深川市や旭川市、北部は士別市や名寄市に何とか車通勤できる範囲ですから、地価の安さを生かし、持ち家で住みたい場所です。北部にある朱鞠内湖は、イトウが生息する湖として釣り人の姿を良く見かけます。

人口 1,525人(平成22年~27年増減率:-10.8%)
地価水準(住宅地) 1,573円/㎡(平成27年~28年変動率:-2.6%)
主要交通など 稚内市まで車で約4時間、旭川空港まで車で約1時間20分
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,500円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 268.5床
保育所数 2ヶ所
介護老人福祉施設数
1万人あたり飲食店 51.2ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -8.9℃ 3.2℃ 19.2℃ 8.1℃
平年降水量 127.4mm 65.8mm 125.2mm 164.2mm

利尻郡利尻富士町(りしりふじちょう)

羅臼町の羅臼昆布と並び、利尻島で獲れる利尻昆布も全国的なブランドです。稚内市の日本海沖にある利尻島は、東半分が利尻富士町、西半分が利尻町となっており、利尻空港と稚内港への航路を持つ利尻富士町は、利尻島の玄関口です。

夏は観光客で賑わう利尻富士町ですが、利尻空港から札幌市内の丘珠空港に航路を持ち、実は意外と札幌市中心部へのアクセスに優れています。なお、利尻島には長らくヒグマがいないとされてきましたが、平成30年にヒグマの存在が確認されました。

人口 2,787人(平成22年~27年増減率:-8.2%)
地価水準(住宅地) 5,100円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.3%)
主要交通など 鴛泊港(稚内港まで約1時間40分)、利尻空港
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,100円/月
病院数
1万人あたり病床数
保育所数 2ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 134.0ヶ所
気候(沓形) 1月 4月 7月 10月
平均気温 -4.3℃ 4.6℃ 17.6℃ 11.2℃
平年降水量 60.4mm 43.4mm 86.9mm 127.9mm

宗谷郡猿払村(さるふつむら)

猿払村は、稚内市からオホーツク海を少し南に下ったところにあります。納税義務者あたりの課税対象所得が、全国トップクラスになるほど水産業(ホタテや加工製品)で成功した猿払村ですが、だからといって村全体が裕福というわけではありません。

実際のところ、自治体の財政力を表す財政力指数は低く、水産業以外には酪農があるくらいで、いわゆるホワイトカラーやサービス業の需要は乏しいです。1日500円の移住体験住宅があるので、生活体験してから移住を検討してみましょう。

人口 2,684人(平成22年~27年増減率:-5.0%)
地価水準(住宅地) 2,725円/㎡(平成27年~28年変動率:±0.0%)
主要交通など 稚内市まで車で約1時間、稚内空港まで車で約55分
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 6,000円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 101.9床
保育所数 2ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 14.6ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -6.3℃ 3.4℃ 15.5℃ 9.0℃
平年降水量 64.0mm 42.6mm 92.1mm 122.4mm

道北で支援制度が充実している町

紋別郡雄武町(おうむちょう)

紋別市から海岸沿いを北に40km、雄武町では移住者に土地の無償譲渡という大胆な支援制度が行われています。なかなか無い制度なので、北海道で新築する予定の人は、積極的に考えても良いのではないでしょうか。

ただし、土地譲渡から10年間は転居できないため、基本的には永住を前提に移り住むことが条件です。町内に仕事がなくても、紋別市まで範囲を広げて探してみましょう。平成30年6月現在では、5区画のうち2区画が残っていました。

人口 4,525人(平成22年~27年増減率:-8.4%)
地価水準(住宅地) 3,760円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.2%)
主要交通など 稚内市まで車で約3時間、紋別空港まで車で約55分
注目の支援制度 ・約350㎡(25m×14.1m)
・土地譲渡の翌年末までに住宅を建築して居住
・土地譲渡から10年間は転居不可
・登記費用などは申込者の負担
支援制度の公式HP 移住者へ無償で土地を差し上げます
小児医療費助成 通院:高校生まで、入院:高校生まで
介護保険料基準額 4,800円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 54.2床
保育所数 1ヶ所(認定こども園)
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 69.3ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -6.4℃ 4.0℃ 16.0℃ 9.5℃
平年降水量 45.4mm 43.2mm 108.1mm 89.1mm

苫前郡苫前町(とままえちょう)

道北の日本海側は、支援制度に手厚い自治体が多く、それは過疎が進んだことによる危機感の高まりだと言えるでしょう。留萌市の北にある苫前町では、第1子から出産祝金を用意して、移住・定住の促進に力を入れています。

第1子で20万円と高額なのはありがたいですが、出産日の1年前から居住条件があるので注意してください。つまり、妊娠が確認できてから出産祝金目当てに移住しても支給されません。早くから風力発電が盛んな自治体で、風車があちこちで見られます。

人口 3,265人(平成22年~27年増減率:-10.7%)
地価水準(住宅地) 4,067円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.9%)
主要交通など 稚内市まで車で約2時間15分、稚内空港まで車で約2時間15分
注目の支援制度 第1子からの出産祝金
・出産者かその配偶者が出産日の1年以上前から居住
・第1子:20万円
・第2子:25万円
・第3子:50万円
・第4子以降:100万円
支援制度の公式HP 苫前町出産祝金事業
小児医療費助成 通院:高校生まで、入院:高校生まで
介護保険料基準額 5,102円/月
病院数
1万人あたり病床数
保育所数 2ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 48.2ヶ所
気候(羽幌) 1月 4月 7月 10月
平均気温 -4.7℃ 5.5℃ 19.2℃ 11.0℃
平年降水量 114.4mm 55.1mm 113.0mm 155.1mm

苫前郡羽幌町(はぼろちょう)

羽幌町は、かつて留萌市以北の日本海側で中心的な存在でした。人口は減少の一途をたどっていますが、今でも人口規模では近隣自治体を上回っています。沖合には天売島・焼尻島があり、両島とも有人島です(天売島約300人、焼尻島約200人)。

空き店舗の補助が上限500万円と大きく、羽幌町と苫前町の市街地は車で10分かからない距離なので、実質的に両町からの需要が見込まれます。残念なのは、周辺自治体が高校生まで医療費を助成しているのに対し、羽幌町は中学生しか助成されない点です。

人口 7,327人(平成22年~27年増減率:-8.0%)
地価水準(住宅地) 5,800円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.3%)
主要交通など 稚内市まで車で約2時間、稚内空港まで車で約2時間
注目の支援制度 上限額の大きい空き店舗支援
・補助率1/3、上限500万円
・店舗の改修等にかかる経費が100万円以上
・3年以上の事業継続が見込まれること
支援制度の公式HP 空き店舗の活用
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,925円/月
病院数 2ヶ所
1万人あたり病床数 207.9床
保育所数 1ヶ所
介護老人福祉施設数 2ヶ所
1万人あたり飲食店 85.9ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -4.7℃ 5.5℃ 19.2℃ 11.0℃
平年降水量 114.4mm 55.1mm 113.0mm 155.1mm

天塩郡遠別町(えんべつちょう)

苫前町、羽幌町に続いて、遠別町も日本海側の町です。移住を検討している段階では、最も下見に役立つと思われる移住体験住宅が、1日1,000円で借りられます。夏期は人気が高いのか、平成30年6月の確認時には、同年8月まで予約が埋まっていました。

遠別町の移住体験住宅は特徴的で、同棟の別フロアには、地域おこしを目的としたNPO法人の事務所があります。地域のことを聞いたり、移住のアドバイスを随時受けたりできる点は、他の自治体にはない大きなメリットでしょう。

人口 2,806人(平成22年~27年増減率:-9.0%)
地価水準(住宅地) 6,033円/㎡(平成27年~28年変動率:-4.6%)
主要交通など 稚内市まで車で約1時間25分、稚内空港まで車で約1時間25分
注目の支援制度 移住サポートが受けられる移住体験住宅
・平屋建て、5LDKの移住交流支援センター内
・利用期間:5日~1ヶ月程度
・利用料:1,000円/日
・体験事業への参加あり、ペット不可
支援制度の公式HP 移住交流支援センター利用受付
小児医療費助成 通院:高校生まで、入院:高校生まで
介護保険料基準額 5,100円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 126.9床
保育所数 1ヶ所(認定こども園)
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 56.4ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 -6.4℃ 4.5℃ 18.6℃ 9.8℃
平年降水量 73.3mm 52.6mm 112.8mm 140.6mm