宮崎県で移住してみたい市町村

宮崎県が九州北部の県と大きく異なるのは、海辺に南国ムードが漂っていることでしょうか。気候がとても温暖で、リゾート地に良く利用される他、プロ・アマチュア問わず、スポーツチームの春季キャンプ地としても利用されます。

かつて、タレント知事の在職時に、宮崎県の知名度は大きく向上しました。ブランド化されたマンゴー(太陽のタマゴ)は有名ですが、温暖な気候を生かした冬から春の野菜や、地鶏、日向夏、冷や汁など、食に関する名物が数多くあります。

その反面、生活に直結する交通利便性は、決して良いとは言えません。特に鉄道の利便性において、中心となる宮崎駅はともかく、特急が停車しない小さな駅では、少ない本数から生活利用は限られるため、車がないと不便な生活を強いられるでしょう。

また、日向灘の直線的な海岸と、「うねり」のある太平洋の特性がマッチし、宮崎県は良質の波が立つ全国屈指のサーフィンポイントです。2017年には世界ジュニア大会が開かれたほどですから、サーフィンのためだけに滞在・移住する人も見られます。

宮崎県の主要な町

宮崎市(みやざきし)

宮崎県宮崎市

県庁所在地にしては農業の盛んな宮崎市ですが、青島・平和台公園など観光地としての需要から、サービス業の比率も高いです。地方都市にしては珍しく、空港に鉄道駅があるおかげで、市街地との連絡が良いのは評価できます。

また、本格的な大型のリゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」が、外国人観光客の誘致に一定の成果を出していることで、カジノ構想が以前から持ち上がっています。その実現は別として、今でもリゾート色の濃い街であることは確かです。

人口 401,138人(平成22年~27年増減率:+0.1%)
地価水準(住宅地) 46,291円/㎡(平成27年~28年変動率:-0.4%)
主要交通など 宮崎駅、宮崎空港
小児医療費助成 通院:就学前まで、入院:就学前まで
家賃相場 5.0万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 5,480円/月
病院数 39ヶ所
1万人あたり病床数 158.7床
保育所数 112ヶ所
介護老人福祉施設数 22ヶ所
1万人あたり飲食店 64.4ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 7.5℃ 16.1℃ 27.3℃ 19.4℃
平年降水量 63.8mm 212.5mm 309.4mm 181.8mm

都城市(みやこのじょうし)

宮崎県都城市

日本でも指折りの食料供給能力を持つ都城市は、物流需要から交通インフラの整った農業都市です。東西南北の国道が市内で交差、日豊本線と吉都線が接続する都城駅もあり、宮崎空港と鹿児島空港の両方に1時間以内で行くことができます。

将来、志布志港(鹿児島県志布志市)と連絡する都城志布志道路が開通すれば、陸路・空路に加えて、海路の利用も容易となり、さらに存在価値は高まるでしょう。内陸で少し平均気温が低く、人口の割に地価が安いのも魅力です。

人口 165,029人(平成22年~27年増減率:-2.7%)
地価水準(住宅地) 17,428円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.5%)
主要交通など 都城駅(宮崎駅まで約50分、宮崎空港駅まで約1時間)
小児医療費助成 通院:就学前まで、入院:就学前まで
家賃相場 4.5万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 5,990円/月
病院数 27ヶ所
1万人あたり病床数 196.8床
保育所数 60ヶ所
介護老人福祉施設数 13ヶ所
1万人あたり飲食店 59.1ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 5.8℃ 15.4℃ 26.5℃ 18.6℃
平年降水量 61.6mm 200.8mm 371.6mm 115.3mm

延岡市(のべおかし)

宮崎県延岡市

県都の宮崎市が南部にある関係で、宮崎県の人口は南部に多いのですが、北部の中心になるのが延岡市です。大分県との境界なので大分市まで近いように思えるところ、実際は特急で2時間、高速道路で1時間半かかります。

旭化成の企業城下町として発展した経緯から、現在でも旭化成関係の会社が多く、新しい住宅地は駅から離れた西側で開発されています。中心部を除くと概ね山地で、中でも鉾岳(標高1,277m)は、クライミング界で知らない人がいないほど有名です。

人口 125,159人(平成22年~27年増減率:-4.6%)
地価水準(住宅地) 26,647円/㎡(平成27年~28年変動率:-0.6%)
主要交通など 延岡駅(宮崎駅まで約1時間、宮崎空港駅まで約1時間10分)
小児医療費助成 通院:就学前まで、入院:小学生まで
家賃相場 4.8万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 5,590円/月
病院数 16ヶ所
1万人あたり病床数 175.8床
保育所数 32ヶ所
介護老人福祉施設数 10ヶ所
1万人あたり飲食店 64.6ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 6.6℃ 15.3℃ 26.1℃ 18.7℃
平年降水量 53.7mm 214.5mm 264.4mm 180.0mm

日向市(ひゅうがし)

宮崎県日向市

日向市は、延岡市から南に20km、宮崎市から北に65kmの位置です。延岡市と同様に工業の発展が見られ、重点港湾で国際コンテナターミナルを持つ細島港には、大型クルーズ船が寄港するなど、海外との交易も行われています。

また、日向市には金ヶ浜・お倉ヶ浜というメジャーなサーフィンポイントがあり、全国・海外から多くのサーファーが訪れます。その需要を支えるため飲食店も多く、人口あたりの飲食店数は県内トップです。

人口 61,761人(平成22年~27年増減率:-2.3%)
地価水準(住宅地) 25,650円/㎡(平成27年~28年変動率:-0.1%)
主要交通など 日向市駅(宮崎駅まで約45分、宮崎空港駅まで約55分)
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
家賃相場 4.4万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 5,000円/月
病院数 8ヶ所
1万人あたり病床数 187.9床
保育所数 17ヶ所
介護老人福祉施設数 4ヶ所
1万人あたり飲食店 75.4ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 6.8℃ 15.6℃ 26.3℃ 19.0℃
平年降水量 61.3mm 229.4mm 261.3mm 197.2mm

日南市(にちなんし)

宮崎県日南市

鹿児島方面へ向かう交通路が、宮崎市から内陸(西方向)に向かうので、宮崎市を海岸沿いに南下した位置の日南市は、主要交通網から外れた自然の多く残る地域です。モアイ像のあるサンメッセ日南が、観光客の人気になっています。

また、日向灘の砂浜は、日南市付近で変化の多いリアス式海岸に変わります。このことから、日南市以北とは生息する魚が異なり、磯釣りやゲームフィッシングの他、スキューバダイビングも盛んなので、砂浜とはまた違う楽しみが味わえるでしょう。

人口 54,090人(平成22年~27年増減率:-6.2%)
地価水準(住宅地) 18,231円/㎡(平成27年~28年変動率:-2.4%)
主要交通など 日南駅(宮崎駅まで約1時間20分、宮崎空港駅まで約1時間半)
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
家賃相場 4.7万円(1LDK/2K/2DK)
介護保険料基準額 5,305円/月
病院数 10ヶ所
1万人あたり病床数 239.2床
保育所数 10ヶ所
介護老人福祉施設数 3ヶ所
1万人あたり飲食店 61.2ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 8.7℃ 16.8℃ 27.2℃ 20.5℃
平年降水量 78.3mm 254.7mm 268.1mm 194.9mm

宮崎県で注目の町

北諸県郡三股町(みまたちょう)

宮崎県北諸県郡三股町

都城市のすぐ東隣、宮崎牛の産地である三股町は、昭和後期に2万人を達成してからも徐々に人口を増やし、平成24年に2万5千人を達成しました。観光地が多い宮崎県の中では、特に目立たない存在ですが、立地の良さが評価されています。

都城市から市街地は続いているので、住所にこだわりが無い限り、都城市郊外と変わりません。中心駅の三股駅は都城駅までひと駅、地価水準も都城市内より少し安いです。なお、中心街のある北西部以外は生活に車が必要でしょう。

人口 25,404人(平成22年~27年増減率:+2.4%)
地価水準(住宅地) 15,725円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.4%)
主要交通など 三股駅(宮崎駅まで約1時間、宮崎空港駅まで約1時間10分)
小児医療費助成 通院:小学生まで、入院:小学生まで
介護保険料基準額 5,900円/月
病院数 1ヶ所
1万人あたり病床数 119.6床
保育所数 11ヶ所
介護老人福祉施設数
1万人あたり飲食店 16.1ヶ所
気候(都城) 1月 4月 7月 10月
平均気温 5.8℃ 15.4℃ 26.5℃ 18.6℃
平年降水量 61.6mm 200.8mm 371.6mm 115.3mm

東諸県郡綾町(あやちょう)

宮崎県東諸県郡綾町

後世に美しい自然と大地を残す――この有名無実となりやすいスローガンを実行しようと、条例を制定してまで有機農業(条例では自然生態系農業)に取り組んできたのが、人口7千人余りの綾町です。既に綾町の農産物はブランド化しています。

合理化された近代農業と決別し、食の安全と自然生態系を取り戻すため、ずいぶん前から町はオーガニックを推進してきました。この理念に賛同して、県内外から移住した人も多く、農家の数は減っていますが、逆に農産物出荷額は増えています。

人口 7,345人(平成22年~27年増減率:+1.7%)
地価水準(住宅地) 14,000円/㎡(平成27年~28年変動率:-0.2%)
主要交通など 宮崎市まで車で約35分、宮崎空港まで車で約45分
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 5,800円/月
病院数
1万人あたり病床数
保育所数 4ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 50.9ヶ所
気候(西都) 1月 4月 7月 10月
平均気温 6.7℃ 15.9℃ 26.8℃ 19.1℃
平年降水量 63.7mm 228.6mm 309.3mm 152.3mm

西臼杵郡高千穂町(たかちほちょう)

宮崎県西臼杵郡高千穂町

高千穂峡や国見ヶ丘から眺める雲海、神話の里として数々のパワースポットなど、山間部の高千穂町には、観光資源が盛り沢山です。宮崎県の中では阿蘇山に近い位置で、阿蘇・高千穂観光としてツアーが組まれているのを良く見かけます。

高千穂町から西に向かうと約50分で延岡市、高速道路で南下すれば宮崎市には約2時間ですが、東へ向かうと一般道でも熊本市まで約2時間です。そのため、時間はかかっても大きな熊本市に買い物等へ出かける人が多く、宮崎市には依存していません。

人口 12,755人(平成22年~27年増減率:-7.1%)
地価水準(住宅地) 15,050円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.2%)
主要交通など 宮崎市まで車で約2時間、宮崎空港まで車で約2時間
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,300円/月
病院数 2ヶ所
1万人あたり病床数 296.6床
保育所数 5ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 54.7ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 3.6℃ 13.2℃ 24.6℃ 15.9℃
平年降水量 56.7mm 142.2mm 393.8mm 117.1mm

児湯郡木城町(きじょうちょう)

宮崎県児湯郡木城町

宮崎県のほぼ中央、少し内陸に位置する木城町。水力発電所とダムが複数あることで、財政的に豊かなため、地方交付税の不交付団体です。つまり、町政は自主財源で運営されており、高校生までの小児医療費助成も財政力に支えられています。

そして、木城町が優れているのは、経常収支比率(一般財源が経常経費に使われる割合)が低いことです。平成26年度の70.2という数値は、全国でもトップクラスの水準で、将来を見越した移住では、財政の安定も重要なファクターでしょう。

人口 5,231人(平成22年~27年増減率:+1.0%)
地価水準(住宅地) 7,000円/㎡(平成27年~28年変動率:+0.0%)
主要交通など 宮崎市まで車で45分、宮崎空港まで車で約45分
小児医療費助成 通院:高校生まで、入院:高校生まで
介護保険料基準額 4,900円/月
病院数
1万人あたり病床数
保育所数 2ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 29.5ヶ所
気候(西都) 1月 4月 7月 10月
平均気温 6.7℃ 15.9℃ 26.8℃ 19.1℃
平年降水量 63.7mm 228.6mm 309.3mm 152.3mm

宮崎県で支援制度が充実している町

えびの市(えびのし)

宮崎県えびの市

えびの市では、移住を目的として住居探し・仕事探し・情報収集を行う人に対し、宿泊費とレンタカー料を助成しています。現地に行ってみたくても、滞在費・交通費の負担で難しい人にとって、こうした制度は「渡りに船」でしょう。

えびの市は、宮崎県・熊本県・鹿児島県の分岐点になる内陸の街で、高原観光や温泉が魅力です。ちなみに、助成対象の宿泊施設は、旅館業法の営業許可の適用を受ける施設とされていることから、民泊は対象になりません。

人口 19,538人(平成22年~27年増減率:-9.6%)
地価水準(住宅地) 12,300円/㎡(平成27年~28年変動率:-2.2%)
主要交通など えびの駅(宮崎駅まで約2時間半、宮崎空港駅まで約2時間半)
注目の支援制度 移住検討者への宿泊費・レンタカー料を助成
・宿泊費:助成率1/2、最大10泊、1人につき3,000円(最大2人)
・レンタカー料:助成率1/2、上限30,000円
※宿泊は市内の宿泊施設に限る
支援制度の公式HP お試し滞在助成金
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 6,502円/月
病院数 3ヶ所
1万人あたり病床数 80.9床
保育所数 5ヶ所
介護老人福祉施設数 3ヶ所
1万人あたり飲食店 41.2ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 4.8℃ 14.2℃ 25.6℃ 17.4℃
平年降水量 71.1mm 199.2mm 487.0mm 97.5mm

児湯郡高鍋町(たかなべちょう)

宮崎県児湯郡高鍋町

宮崎市から海岸線沿いに30kmほど北へ進むと、人口2万人あまりの高鍋町があります。県内で面積が狭い自治体であることに加え、市街地もコンパクトにまとまっているため、自転車で日常生活が可能です。

紹介するのは無料の移住体験住宅ですが、利用料だけではなく光熱水費も無料、しかも最長1ヶ月まで滞在可能と、好条件が揃っています。町役場のそばで中心部に近く、鉄道駅から離れている(約3km)以外はとても住みやすい立地です。

人口 21,025人(平成22年~27年増減率:-3.3%)
地価水準(住宅地) 20,640円/㎡(平成27年~28年変動率:-1.9%)
主要交通など 高鍋駅(宮崎駅まで約20分、宮崎空港駅まで約35分)
注目の支援制度 無料の移住体験住宅
・平屋建て2LDK
・利用料無料、光熱水費無料
・Wi-Fi完備
支援制度の公式HP お試し滞在制度について
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,983円/月
病院数 2ヶ所
1万人あたり病床数 110.9床
保育所数 7ヶ所
介護老人福祉施設数 1ヶ所
1万人あたり飲食店 90.5ヶ所
気候(西都) 1月 4月 7月 10月
平均気温 6.7℃ 15.9℃ 26.8℃ 19.1℃
平年降水量 63.7mm 228.6mm 309.3mm 152.3mm

串間市(くしまし)

宮崎県串間市

宮崎県は、年間日照時間が比較的多いにもかかわらず、太陽光発電を補助している自治体が少なく、最南端の串間市を紹介します。補助金額も少ないですが、補助してもらえるだけラッキーと思うくらいの気持ちが大切です。

第一次産業が主体で、高齢化の進んでいる串間市は人口減少が止まりません。しかし、自然に囲まれたのどかな生活にはちょうど良く、平成26年は県外から265人(住基人口)が転入しました。出生率が高いという明るい材料もあります。

人口 18,779人(平成22年~27年増減率:-8.2%)
地価水準(住宅地) 12,720円/㎡(平成27年~28年変動率:-3.5%)
主要交通など 串間駅(宮崎駅まで約2時間15分、宮崎空港駅まで約2時間半)
注目の支援制度 太陽光発電への補助
・補助対象は10kW未満
・市内業者での施工:3万円/kW(上限12万円)
・市外業者での施工:1万円/kW(上限4万円)
支援制度の公式HP 串間市住宅用太陽光発電システム設置事業
小児医療費助成 通院:中学生まで、入院:中学生まで
介護保険料基準額 4,950円/月
病院数 2ヶ所
1万人あたり病床数 282.1床
保育所数 10ヶ所
介護老人福祉施設数 3ヶ所
1万人あたり飲食店 40.2ヶ所
気候 1月 4月 7月 10月
平均気温 7.6℃ 16.0℃ 26.6℃ 19.5℃
平年降水量 69.0mm 215.5mm 289.9mm 131.2mm
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すみとく!-住みたい街・国内移住データ【全国版】