人口1000人あたりの公務員数ランキング

都道府県 市区町村 人口 公務員数 人口1,000人あたり
福岡県 春日市 113,026 290 2.6
福岡県 宗像市 96,700 298 3.1
福岡県 糟屋郡粕屋町 45,721 142 3.1
兵庫県 加古郡播磨町 34,732 109 3.1
福岡県 糟屋郡新宮町 31,139 98 3.1

※人口は平成28年1月1日住基人口
※公務員数は平成27年総務省、一般行政部門のみ

市区町村の行政を担う公務員は、数が多いほど人件費がかさんでいきます。しかしながら、あまりにも公務員数を削減してしまうと、人手が足りず住民サービスに支障をきたすおそれもあり、少なければ良いものではありません。

とはいえ、何かと厳しい目にさらされる公務員を無駄に多く抱えているようでは、公務員天国と揶揄(やゆ)されても仕方がないわけで、人口あたりの公務員数が少ないほど、効率的に(住民へ還元しやすい)行政をしている指標にはなるでしょう。

今回、上位5自治体に福岡県から4自治体が入りましたが、上位20自治体でも福岡県は10自治体が入っています。福岡県では行政のスリム化が進んでいると言えそうです。

第1位:福岡県春日市(かすがし)

福岡県春日市
福岡市のベッドタウンとして発展した春日市は、僅か14.15㎢の面積に11万人の人が住む人口密度の高い市です。この水準は、概ね政令指定都市の区部に匹敵する人口密度で、福岡市へのアクセスの良さが人を集めています。

春日市は、全国で唯一1,000人あたりの公務員数が3人を切って2.6人でした。昭和63年から進めてきた行政改革(平成28年現在第5次)が実を結び、事業の見直しや民間委託を活用することで、公務員数を減らしています。

ちなみに、人口11万規模の市では、1,000人あたり4~5人台が多く、春日市の2.6人は驚異的な数字です。人口1,000人で公務員数が2人違うと、11万人では220人もの公務員が削減できている計算ですから、いかに効率が良いかわかるのではないでしょうか。

なお、春日市は一般行政部門以外の公務員(公営企業等)を含めた公務員数でも、全国1位(3.5人、4人を切るのは春日市のみ)の少なさです。行政区域の狭さがコンパクトな行政を可能にしているとしても、十分に評価できる数値でしょう。

第2位:福岡県宗像市(むなかたし)

福岡県宗像市
福岡市と北九州市の中間、やや北九州市寄りの宗像市は、国道3号線・495号線、そしてJR鹿児島本線が市内を横断していることで、福岡市と北九州市を結ぶ要所として両政令市のベッドタウンになっています。

宗像市では、職員数適正化計画によって、平成22年~平成26年に目標を上回る職員定数を削減しました。市では、再任用職員(定年退職後の再雇用)や任期付職員(いわゆる期間雇用)の実施で今後も職員定数を適正化するとしています。

人口動態を見てみると、進学・就職の世代で転出人口が多くなっているのに対し、30代・40代の子育て世代と、その子供が転入してくることで人口を維持しており、住みやすい街として認知されている傾向が伺えます。

また、60歳~64歳のリタイヤ世代においても転入超過が見られ、出身者の故郷回帰もしくは老後の定住先として選ばれやすい市のようです。

第3位:福岡県糟屋郡粕屋町(かすやまち)

福岡県糟屋郡粕屋町
町にしては多い4万5千人もの人口を持つ粕屋町。福岡市に隣接し、他の福岡市周辺の市町と福岡都市圏を形成する粕屋町は、特に人口増加が目立つ自治体です。

平成42年までの推計においても、人口を増やし続ける数少ない自治体と予測されているばかりか、町の計画では、推計をさらに上回るペースで人口増加を見込んでいます。それだけの受け皿を用意する計画が、粕屋町にはあるということですね。

注目すべきは、15歳未満の年少人口、15歳~64歳の生産年齢人口、65歳以上の高齢者人口のいずれも人口増加を見込んでいることです。他の自治体は徐々に少子高齢化していく予測なのに対し、全世代が増加すれば自治体として弱体化しません。

行政のスリム化が、今の段階でも全国トップクラスであることは、やがて5万人を超えて市になったとしても、変わらず効率的な行政を期待できるでしょう。

第4位:兵庫県加古郡播磨町(はりまちょう)

兵庫県加古郡播磨町
福岡県以外でランクインしたのは、神戸市と姫路市のおよそ中間に位置する播磨町でした。面積わずか9.13㎢の播磨町ですが、2つの人工島に約60社の重化学工業が展開し、製造業が盛んな地域です。

現在でも人口あたり公務員数が少ない播磨町は、平成22年度からの10年間で、半数近い職員が退職します。そのため、中堅・若手職員の能力向上が必須の課題になっており、徐々に世代交代が進められています。

もちろん、退職しても再任用職員として雇用されることで、直ちに住民サービスの低下は考えにくいですが、業務を熟知したベテラン職員が少なくなるのですから、これからが正念場でしょう。

また、播磨町は20年ほど人口が安定しているのに対して、基幹産業の製造業従事者は、8割が町外から通勤しています。それ以上に、播磨町から神戸市・加古川市・明石市へ通勤するので、昼間は労働人口の大部分が入れ替わっている自治体です。

第5位:福岡県糟屋郡新宮町(しんぐうまち)

福岡県糟屋郡新宮町
JR新宮中央駅ができた平成22年以降、新宮町は常に人が増え続けてきた町です。転入転出人口比率(転入÷転出)でも、全国で2位に入るほどの増加ぶりで、今後も増加傾向が予想されます。

隣接する福岡市への通勤者が、住環境を求めて新宮町に集まり、子育て世代と子供が多く住む地域なのですが、平均年齢の若さからなのか、福祉行政の効率が良いのか、新宮町は福祉関係の職員比率が低い特徴を持ちます。

平成17年に策定された町の目標では、職員数167人(公営企業等を含む)から、平成27年までに164人へ削減でした。結果は166人と削減目標を達成できていないとはいえ、平成22年以降の激しい人口増加でも、職員数が増えなかったのは評価できるでしょう。

人口が大幅増加、職員数が微減となった結果、相対的に人口あたりの公務員数が減りました。このまま職員数が増えなければ、人口が増える予想の新宮町は、ますます行政が効率化されるはずです。