空き家率の低い市区町村ランキング

都道府県 市区町村 人口 住宅総数 空き家数 空き家率
熊本県 菊池郡菊陽町 41,320 16,540 530 3.2%
宮城県 宮城郡利府町 36,250 12,570 430 3.4%
沖縄県 中頭郡北中城村 17,110 6,470 260 4.0%
宮城県 富谷市 52,635 18,890 920 4.9%
沖縄県 豊見城市 63,980 25,260 1,260 5.0%
沖縄県 島尻郡八重瀬町 30,949 11,060 620 5.6%
愛知県 丹羽郡扶桑町 34,643 13,640 770 5.6%
三重県 員弁郡東員町 25,642 10,020 580 5.8%
愛知県 額田郡幸田町 41,180 16,100 940 5.8%
埼玉県 比企郡吉見町 19,421 7,310 430 5.9%
埼玉県 吉川市 72,382 28,600 1,740 6.1%
愛知県 丹羽郡大口町 23,966 8,400 520 6.2%
兵庫県 川辺郡猪名川町 31,494 11,940 750 6.3%
沖縄県 中頭郡西原町 35,194 14,010 910 6.5%
大阪府 泉南郡熊取町 43,927 18,350 1,200 6.5%

※人口は平成30年1月1日住基人口
※住宅総数・空き家数(二次的住宅を除く)は平成30年住宅・土地統計調査
※概ね人口1万5千人未満の町村を除く
※福島県、政令指定都市の区を除く

空き家率の高い自治体と低い自治体を比較すると、空き家率が低い自治体は人口に対する住宅総数が少なく、世帯あたりの人数は多い傾向です。つまり、いわゆるファミリー世帯が定住している自治体は、空き家率が下がりやすくなります。

ファミリー世帯から支持されている地域は、一般的に住みやすい・子育てしやすい・割安感といったプラス材料が多いので、移住先としても有力でしょう。そして、空き家率の低さで上位の自治体が、決して大都市ではないことにも注目です。

なお、住宅・土地統計調査での空き家数には、いわゆる別荘に相当する二次的住宅が含まれているため、ランキングでは二次的住宅を空き家数から除外しています。

宮城県富谷市(とみやし)

宮城県富谷市
仙台市の北に隣接する富谷市は、ベッドタウンとして住宅開発が進み、著しい発展を見せています。人口・地価のいずれも上昇率が高く、合併を経ずに町から市へ移行した珍しい自治体です。

国道・高速道路が走る富谷市は、道路事情に恵まれている反面、市内に鉄道駅がありません。仙台市営地下鉄南北線の終点である泉中央駅(仙台市泉区)とは、バス利用を余儀なくされており、さらなる公共交通の充実が課題です。

ところが、地下鉄の延伸は仙台市が難色を示して期待できず、富谷市は新たな公共交通システムの導入を検討しています。仙台市内へのアクセス向上が実現すれば、なお一層の利便性向上から人が集まるでしょう。

兵庫県川辺郡猪名川町(いながわちょう)

兵庫県川辺郡猪名川町
兵庫県東部の猪名川町は、自然が残る北部と、ニュータウン開発によって人が集まる南部に分かれます。昭和後期以降、大阪市近郊の住宅地として爆発的に人口が増え、当時は人口7千人の町が、今では3万人を超えました。

ただ、最初に開発された南東部の日生ニュータウンに、能勢電鉄日生線の日生中央駅があるだけで、その他の住宅地からは鉄道利用が不便です。その点をクリアできれば、もっと需要があっても良い地域ではないでしょうか。

今後は、町南西部を産業拠点地区(物流拠点)とする計画が進行中ですが、ニュータウンは徐々に高齢化しており、人口が頭打ち状態です。車がないと不便な地域が多いことも、移住者を選ぶ要因の1つになっています。

山形県西村山郡河北町(かほくちょう)

山形県の中東部(村山地域)は、県都の山形市を中心とした都市圏を形成しています。河北町は、周辺にある東根市・寒河江市・天童市と共に、山形市のベッドタウンとして人気が高い自治体の1つです。

特に、隣接する東根市は、空港・新幹線駅・高速道路の全てが揃い、「さくらんぼ東根駅」の周辺にイオンなどの大型商業施設もできたことで、県内トップの人口増加率となりました。その東根市中心部から、河北町までは車で約15分です。

また、東根市中心部の地価水準(住宅地)が3万円台/㎡なのに対し、河北町中心部は2万円台/㎡なので、土地を取得しやすいことも大きいでしょう。町の南部は、東根市よりも寒河江市や天童市の市街地に近くなります。

神奈川県足柄上郡開成町(かいせいまち)

神奈川県足柄上郡開成町
神奈川県南西部の小さな開成町が、順調に人口を伸ばしています。中心部の小田急開成駅周辺は、小田急グループによる住宅開発でずいぶんと変わりました。まさに、ファミリー世帯が移り住んできた町で、子供の人口比率も高いです。

これまでは、開成駅が各駅停車しか止まらず、東京都内へ向かう時間を短縮するには、隣の新松田駅(松田町)を経由するか、小田原駅(小田原市)まで行って新幹線利用でしたが、ホーム延伸で快速急行・急行の停車駅になります(2019年以降)。

したがって、利便性の向上から開成町は今後も人を集めるでしょう。横ばいからやや下落気味だった不動産価格は、上昇機運が高まっているので、移住するなら早いほうが良いのは確かです。

山形県東村山郡山辺町(やまのべまち)

河北町が山形市の北に位置するのに対し、山辺町は山形市の西に隣接している点で、山形市内へのアクセスに優れています。山形市内へは車で約15分と近い他、左沢線の羽前山辺駅からは、山形方面に平日18本の列車があります。

山辺町の市街地は、羽前山辺駅のある東部の平地に集中しており、西部は山間地になるため、移住するとしたら東部になるでしょう。緑ヶ丘地区や近江地区には、住宅地が整備されて公園や総合体育館も近いです。

また、平均地価は山形市内の半額程度まで下がりますし、車で15分なら通勤は苦になりません。一方で、羽前山辺駅周辺の家賃相場は、山形市内とそれほど変わらないので(変わっても数千円)、どちらかというと戸建て向けの地域だと言えます。

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