中国地方の瀬戸内海側を山陽、日本海側を山陰と呼びますが、両方の海岸を持つ山口県は別として、山陽の岡山県・広島県と、山陰の鳥取県・島根県では、明らかに生活状況が異なっています。
例えば、政令指定都市の岡山市・広島市がある山陽に対し、山陰には同規模の都市がありません。交通の大動脈は山陽ルートで、山陰には高速道路すら未整備の地域があります。また、気候が温暖な山陽は、雪が降る山陰よりも過ごしやすいと言われます。
このように、山陽は良いイメージを持たれるだけに、対比して山陰を見てしまいがちですが、地方で大都市が近くにない地域はどこにでもありますから、山陰だけを特別視する必要はないでしょう。
中国地方への移住で注意したいこと
岡山県・広島県の紹介記事では、瀬戸内海沿岸を温暖な気候としています。それは、あくまでも一般的な話で、平成30年の西日本豪雨では大被害を受けました。普段の気候が安定している地域は、裏返しで異常気象に弱い傾向があるのも事実です。
だからといって、中国地方全体を移住候補から外すのは早計とも言えます。統計的には、全国でも地震の少ない地域ですし、異常気象が毎年のように起こる近年では、いつどこで同様の災害が起こるとも限りません。
また、日本海側の鳥取県・島根県・山口県は、多くの人が持つイメージよりも移住人気が高いです(毎年千人単位の移住者数)。もちろん、その中には転勤等での移住も含まれるのですが、他の理由でも移住する何かがあると好意的に捉えてみましょう。