都道府県 | 市区町村 | 人口 | 店舗数 | 10,000人あたり |
---|---|---|---|---|
愛知県 | 知多郡阿久比町 | 28,733 | 3 | 1.04 |
山梨県 | 中巨摩郡昭和町 | 20,007 | 2 | 1.00 |
奈良県 | 北葛城郡上牧町 | 22,727 | 2 | 0.88 |
徳島県 | 板野郡北島町 | 23,152 | 2 | 0.86 |
福岡県 | 京都郡苅田町 | 37,363 | 3 | 0.80 |
三重県 | 員弁郡東員町 | 25,642 | 2 | 0.78 |
沖縄県 | 中頭郡北谷町 | 29,253 | 2 | 0.68 |
長崎県 | 西彼杵郡時津町 | 30,243 | 2 | 0.66 |
福岡県 | 田川市 | 48,643 | 3 | 0.62 |
岐阜県 | 瑞穂市 | 54,295 | 3 | 0.55 |
宮城県 | 宮城郡利府町 | 36,250 | 2 | 0.55 |
石川県 | 河北郡津幡町 | 37,745 | 2 | 0.53 |
沖縄県 | 島尻郡南風原町 | 38,580 | 2 | 0.52 |
熊本県 | 菊池郡菊陽町 | 41,320 | 2 | 0.48 |
山形県 | 天童市 | 61,998 | 3 | 0.48 |
※人口は平成30年1月1日住基人口
※店舗数(百貨店・総合スーパー数)は平成26年経済センサス
※店舗数が1の市町村を除く
日用品や食料品は、近所のスーパーで買うとしても、衣類や家具なども売っている大きな店舗がないと、買い物に不便しますよね。2つ以上の百貨店・総合スーパーがある地域に限定してランキングしてみました。
総合スーパーとは、衣料品・食料品・住関連の全てを一定割合以上(それぞれ10%以上70%未満)扱う、従業員50人以上の店舗です。郊外の大型店に良く見られる形態でしょう。
ちなみに、都市部での10,000人あたり店舗数は、東京23区や政令指定都市の商業地が0.5前後、住宅街で人口の多い地域は0.1に満たないことも多く、このランキングは出店しやすい地方の市町が有利です。
第1位:愛知県知多郡阿久比町(あぐいちょう)
名古屋市の南、知多半島の中央部にある阿久比町。中部国際空港(セントレア)がある常滑市の北東なので、位置をイメージしやすいのではないでしょうか。
名鉄河和線が町を縦断しており、名古屋市へのアクセスが約25分と近いにもかかわらず、阿久比川流域に田園が広がります。町は「みどりと共生する快適生活空間」を目指しており、今後も自然を保全していく計画を立てています。
町の中心地は、役場のある阿久比駅ですが、植大駅近くにある総合スーパーの「アピタ阿久比店」が、地域の買い物需要を支えます。夜10時まで営業しており、3,000台の大規模駐車場がある大型店です。
阿久比町は、今後も計画的に都市整備を進めていく意向で、自然と調和した住みよい町として、人気は続くと思われます。
第2位:山梨県中巨摩郡昭和町(しょうわちょう)
山梨県のほぼ中央に位置する昭和町は、歴史的に工業団地が造成されて発展した町です。県庁所在地の甲府市中心部付近に隣接し、宅地化が進むにつれて人が集まって、昭和中期から現在まで一貫した人口増加で推移してきました。
人が集まれば店ができるのも世の常で、「イトーヨーカー甲府昭和店」、「イオンモール甲府昭和店」の出店により、ますます人を呼び寄せるようになりました。町と言っても工業と商業を併せ持ち、市と町並みは変わりません。
しかも、転入超過だけではなく、出生率が高いので自然増(出生が死亡を上回る増加)を伴っている点が特徴的です。多くの自治体では、2000年頃に老年人口が年少人口を上回りますが、昭和町で老年人口が上回ったのは最近です。
少子高齢化が鈍いことは健全な財政基盤を生み出し、昭和町は地方交付税の不交付団体(税収だけで基本行政ができる優良状態、平成29年度現在)になっています。推計では、2030年が人口のピークなので、今後も発展を続けるでしょう。
第3位:奈良県北葛城郡上牧町(かんまきちょう)
奈良県北西部で奈良市に近く、大阪府にも近い上牧町。両方面のベッドタウンとして機能することで、町外への従業率が非常に高い町です。車が欲しい地域(鉄道駅がない)ですが、町としての人口密度は全国上位の人気ぶりです。
以前までは、「レインボープラザ西大和」が地域の有力な買い物場所でした。南東のそれほど離れていない位置に、「アピタ西大和店」ができてからテナントの流出が止まらず、アピタ西大和店が主力の買い物場所です。
また、アピタ西大和店の隣接地区に、40坪程度で150区画の「ひかりタウン西大和ささゆり台」が宅地造成され、役場、病院、小中学校、銀行、各商業施設など、主要な都市機能の中心に位置します。
土地は1,000万円前後、建売で3,000万円前後の価格帯ですが、町内でも利便性は最高(鉄道以外)と言える分譲地なので、町内の住み替えニーズ、町外からの移住ニーズに対するインパクトは大きいでしょう。
第4位:徳島県板野郡北島町(きたじまちょう)
徳島市(県庁所在地)の北、今切川を挟んだ位置にある北島町は、今切川と旧吉野川に囲まれた中州に存在する町で、人口増加が高度成長期から続いています。利便性の高さから徳島市のベッドタウンになりました。
町の最南部、今切川沿いのフジグラン北島が大きな商業施設です。フジグラン北島は、1階に食料品と生活雑貨、2階がファッションと生活雑貨、3階が映画館の複合施設で、その他にもレストラン、歯科、携帯ショップ、美容院など多くのテナントが入っています。
また、町の北西部にはイオンタウン北島(低層の複数店舗によるショッピングセンター)があり、町内のどこに住んでいても、買い物にそれほど不便がありません。
さらに、吉野川病院、きたじま田岡病院、髙田整形外科病院の3病院で、ほぼ全ての診療科をカバーするだけではなく、吉野川病院は介護老人保健施設・サービス付き高齢者向け住宅まで併設するので、年老いても安心できる住環境が魅力なのでしょう。
第5位:福岡県京都郡苅田町(かんだまち)
周防灘に面する福岡県の苅田町では、東の臨海部に広がる工業地域には一流企業が進出し、その反面、西側には山が広がる自然にあふれた町です。
工業地域での従事者が多いことから、97万都市の北九州市に隣接しながらも昼間人口は多く、苅田町自体が周辺の従業地になっています。苅田町も昭和町と並んで、地方交付税の不交付団体です(財政力指数1.16、平成29年度)。
「トライアル苅田店」と「サンリブ苅田店」があるため、日常の買い物は全て町内で間に合う利便性と、職住近接を可能にする立地で、苅田町は子育て世代を集めました。ただし、今が人口のピークで、将来は激しく人口が落ち込むと推計されています。
また、北九州空港が工業地域の海側に開港したことで、陸は東九州自動車道の苅田北九州空港ICにJR日豊本線の苅田駅、海は苅田港のフェリーと、陸・海・空の交通インフラが苅田町には全てあります。