良く知っている移住先でもなければ、移住先が今と同じ生活環境とは限りません。むしろ、生活環境を変えたくて移住する人のほうが多いのではないでしょうか。
ただ、どれほど情報を集めても、その地域に住むことの評価は実際に住んでみないと得られないですよね。全ての地域が「住めば都」にはならないですし、自治体がいくら魅力をアピールしたところで、なかなか伝わらないのも確かです。
そこで、生活体験の場として用意されているのが移住体験住宅です。言ってみれば、移住の予行練習のようなもので、自治体の移住促進事業として行われています。
支援制度の仕組み
移住体験住宅には、生活に必要な家具・家電製品、調理器具・食器等は揃えられています。備え付け品のリストは自治体で多少違うかもしれませんが、基本的には大きな買い物をしなくても住めるようになっています。
一方で、日用生活品(主に消耗品)と食料・衣服については、利用者側で用意するのがルールです。近くにスーパー等の買い物場所がないことも少なくないので、できれば車を持っていくほうが便利でしょう。
また、ほとんどの移住体験住宅には寝具が付いていません。寝具は、レンタル・リースしている業者を紹介している自治体が多いので、必ず事前に確認しましょう。
利用料については、制度の目的(移住促進)を考えると、無料で提供して欲しいところですが、そうすると維持費が公費負担となって、住民以外が使う移住体験住宅では難しいです。したがって、利用期間に応じた利用料を徴収しているのが通常です。
【利用料の徴収パターン】
- 無料で提供している
- 1日(1泊)を定額にしている
- 滞在期間が長いほど1日(1泊)あたりが安くなる
- 1ヶ月を定額にしている
なお、利用料は現金で一括前払いがほとんどです。水道光熱費(灯油代含む)、自治会費、NHK受信料、浄化槽管理料などについては、利用料に含めている自治体と、別途請求の自治体があるので注意しましょう。