太陽光発電システムの設置を支援

一時に比べて下火になりつつありますが、まだまだ太陽光発電を導入したい人は多いです。設置費用はかなり安くなったとはいえ、現在でも1kWあたり30万円ほどかかるため、なかなか導入に踏み切れない人もいるはずです。

国からの補助金は打ち切られているだけに、各自治体は手厚い太陽光発電への支援をアピールして、定住の促進に結び付けています。移住を決める1つの要素として、太陽光発電の支援をチェックしておくのも大切でしょう。

支援制度の仕組み

太陽光発電の支援は各自治体とも補助金で行われています。年度ごとに予算を確保して、予算がなくなれば受付を締め切ることから、移住する年度に受け付けているか事前に確認しておく必要があります。

申請は必ず着工前（設置済み建売住宅なら引渡し前）に行い、補助金の交付決定を受けてから着工（引渡し）を受けなくてはなりません。工事完了後（建物引渡し後）に完了報告をすると補助金が交付される流れです。

また、ほとんどの自治体で支援対象は共通しており、次のような条件を付けています。

【太陽光発電で支援を受けられる主な条件】

わかりにくいとすれば「逆潮流ありの低圧連系」でしょうか。「逆潮流あり」を簡単に説明すると、電力会社へ売電できる状態にあるということです。低圧連系については、出力が10kW未満なので、必然的に低圧連系しかあり得ません。

その他の条件で多いのは、自治体内業者での注文・設置工事を対象にして、地域振興に結び付けている点です。ただし、小さな自治体では業者が存在しないこともあるため、県内まで広げる対応をしているケースがあります。

説明したとおり、多くの自治体が共通した条件を採用しているのですが、自治体の財政状況により支援金額は異なります。したがって、紹介している自治体は次のいずれかの基準で選びました。

上記の条件で絞り込むと、それほど該当する自治体は多くありません。相場としては3kW～5kWまでの支援なので、上限額の高さよりもkWあたりの金額に注目したいところです。

kWあたり金額、上限額ともに高水準で、太陽光発電が普及した現在でもこれだけの支援をしている自治体は希少な存在です。市内業者を利用しないと支援金額は下がりますが、それでも他の自治体に比べて高水準です。

支援の主な条件	・自ら居住する戸建て住宅に設置または設置済み建売住宅の購入・未使用品でリース契約ではないこと
支援内容	・市内業者での発注等：1kWあたり10万円（上限40万円）・市外業者での発注等：1kWあたり8万円（上限32万円） ※発注等とは発注または設置済み建売住宅の購入
公式HP	村上市住宅用太陽光発電システム設置費補助金

kWあたり5万円、上限25万円（5kW相当）の支援ですが、この水準でも高いほうです。エコキュート等の省エネルギー機器にも支援しているので、組み合わせて申請することでより多くの補助金を受けられるでしょう。

支援の主な条件	・居住用で自ら所有または新築する住宅・設置完了時に住民登録がある・出力10kW未満・電力会社と逆潮流ありの低圧連系をしている・未使用品でリース契約ではないこと
支援内容	1kWあたり5万円（上限25万円）
公式HP	「地球温暖化対策住宅機器の設置」に補助金を支給します

県内業者に限定しているのは残念ですが、それ以外は及第点と言える支援内容です。県外の安い業者を予定していた人は、県内に絞って探しなおすことで、補助金を受けられる分だけ設置費用が安くなります。

支援の主な条件	・自ら居住する住宅（借家の場合は所有者の設置承諾が必須）・出力10kW未満・未使用品・県内業者に注文し県内業者が設置すること
支援内容	1kWあたり6万円（上限4kW）
公式HP	住宅用太陽光発電システム設置費補助金

1kWあたり7万円は十分に評価できる水準ながら、上限が21万円と3kW分しか支援されない点に不満が残ります。対象は戸建て住宅ですが、屋根設置に限られておらず地上設置も可能です。

支援の主な条件	・自ら居住する戸建て住宅・東川町に住所がある・出力10kW未満
支援内容	1kWあたり7万円（上限21万円）
公式HP	住宅太陽光発電システム設置事業

これまで紹介した自治体の支援金額が大きいだけで、1kWあたり5万円・上限20万円の支援は、全国的に見れば高いほうです。ただ、業者の代理申請を禁止しているので、その点は若干不便かもしれません。

支援の主な条件	・自ら居住する戸建て住宅に設置または設置済み建売住宅の購入・出力10kW未満・電力会社と逆潮流ありの低圧連系をしている・未使用品でリース契約ではないこと
支援内容	1kWあたり5万円（上限20万円）
公式HP	太陽光発電システム設置補助金募集について