人口100人あたり保育所定員数ランキング

都道府県 市区町村 人口 保育所数 定員 1000人当たり
高知県 安芸郡馬路村 893 2 75 84.0
石川県 能美郡川北町 6,263 3 500 79.8
東京都 利島村 323 1 25 77.4
熊本県 球磨郡山江村 3,514 3 210 59.8
長野県 木曽郡王滝村 761 1 45 59.1
北海道 利尻郡利尻富士町 2,492 2 145 58.2
東京都 八丈町 7,465 4 431 57.7
北海道 虻田郡真狩村 2,102 2 120 57.1
新潟県 岩船郡粟島浦村 351 1 20 57.0
沖縄県 島尻郡伊是名村 1,430 1 80 55.9
岐阜県 大野郡白川村 1,630 2 90 55.2
高知県 安芸郡東洋町 2,450 2 135 55.1
福岡県 田川郡赤村 3,181 3 175 55.0
北海道 雨竜郡北竜町 1,868 1 100 53.5
北海道 礼文郡礼文町 2,526 2 135 53.4

※人口は平成30年1月1日住基人口
※保育所数、定員は平成29年社会福祉施設等調査

子供が幼い期間しか関係しないですが、育児をしながら働きたい親にとって、保育所の存在はとても大きいです。都市部の待機児童は社会問題にもなっており、ニュースで良く取り上げられます。

0歳~4歳の人口比率は全国平均で4%程度、全ての親が保育所に預けるわけではなく、4歳を超えて保育所に預けるケースまで考えても、おそらく人口の3%(100人あたり3人)程度の定員があれば、地域内をカバーできるでしょう。

実際、人口10万人以上の市区になると、保育所だけで100人あたり3人の定員を確保している自治体はほとんどありません(東京23区は100人あたり2人を超える区も少数)。

高知県安芸郡馬路村(うまじむら)

高知県安芸郡馬路村
面積のほとんどが山林で、居住地域が極端に少ない馬路村。歴史的に馬路村と魚梁瀬(やなせ)村が合併してできた経緯から、居住地域も2つに分かれています。

そして、元々は村として独立していたそれぞれの地区に、保育所・小中学校があることで、人口あたりの保育所定員数だけではなく、人口あたりの小学校数でも上位です。人口が1,000人を切る過疎の村であることが、結果的にランキングを上げました。

村内でも人口の多い馬路地区には定員45名の馬路保育所、魚梁瀬地区には定員30名の魚梁瀬保育所があるので、どちらの地区も十分な定員です。主要な産業は、林業(杉が名産)・農業(柚子が名産)と、名産品を加工する製造業でしたが、現在は観光など第三次産業(サービス業)の比率が高くなっています。

石川県能美郡川北町(かわきたまち)

石川県能美郡川北町
石川県の南西部、能美市と白山市に挟まれる川北町は、能美「郡」でありながら、単一で存在する珍しい自治体です。他の自治体は、合併・編入によって能美郡から離脱したため、川北町だけが残りました。

川北町は東西に細長く、東部の中島地区、中央部の川北地区、西部の橘地区に1つずつ町立保育所があります。そして、それぞれの保育所は、いずれも100名以上の定員、自園調理・完全給食となっており、人口6,000人程の自治体にしては破格の充実です。

  • 中島保育所の定員:3歳以上85名、3歳未満55名
  • 川北保育所の定員:3歳以上129名、3歳未満81名
  • 橘保育所の定員:3歳以上87名、3歳未満63名

川北町は人口が増えていること、子育て世代と年少人口が多い人口構成を持つことから、今後も保育所のニーズは高く、東西に細長い地理的事情もあって、決して過剰な保育所設置ではないでしょう。

東京都利島村(としまむら)

東京都利島村
伊豆諸島の1つである利島は、伊豆諸島の中でも比較的東京に近く(140km)、高速ジェット船を使えば東京の竹芝港から2時間半ほどで着きます。ほぼ円形かつ断崖の島で、島の北側に港と集落があります。

定員25名の利島村立保育園が唯一の保育所ですが、保育士4名が1歳児~5歳児の19名を保育しています(いずれも平成28年5月1日現在)。人口が300人ほどの村なので、その規模でも十分すぎるでしょう。

利島村には20万本もの椿があり、椿油の生産で全国のトップシェアを誇ります(他の主要な産地は長崎県五島市)。椿油というと、化粧品分野での利用を思い付きますが、オレイン酸含有量がオリーブ油よりも高い椿油は、食用油としても重宝されています。

また、島ですから当然に漁業や海での観光も盛んです。伊勢海老やサザエが名産の他、イルカウォッチング・スキューバダイビング(ドルフィンスイム)も可能で、遊漁船もあります。

新潟県岩船郡粟島浦村(あわしまうらむら)

新潟県岩船郡粟島浦村
新潟県といえば特別天然記念物トキの生息地、佐渡島でも有名ですが、佐渡島の北東に位置する小さな粟島にあるのが、人口300人余りの粟島浦村です。県北部の岩船港から、高速船で1時間弱、普通船なら1時間半でアクセスできます。

東海岸に内浦地区(連絡船の発着場所)、西海岸に釜谷地区という2つの集落があり、粟島浦村保育園があるのは内浦地区です。内浦地区には、留学制度で村外から児童・生徒を受け入れている粟島浦村小中学校もあります。

粟島浦村の産業は、漁業と観光(離島なので民宿経営など)なのですが、かつてはタイで有名だった漁業は後継者不足、観光客の減少で民宿も減り、村の展望はそれほど明るくありません。

それでも、中学卒業後に島を出た若者が大人になって戻ったり、Iターンで他の地域出身者が移住したりと明るい材料もあるので、後は雇用を生み出す起爆剤が課題になるのでしょう。また、若い世代の女性が少ない点も将来の懸念材料です。

北海道虻田郡真狩村(まっかりむら)

北海道虻田郡真狩村
北海道の南西寄り、歌手の「細川たかし」を輩出した真狩村は、いかにも農村といった過疎化が進む村です。北海道の南西部と札幌市を結ぶ国道5号、国道230号のいずれも真狩村を通過せず、良い意味で静けさが保たれています。

村内の保育所は、まっかり保育所、御保内へき地保育所の2つ。冬季(12月~3月)は御保内へき地保育所が閉鎖されます。主な産業は農業で、全国シェアをほぼ北海道産が占める「ゆり根」は、真狩村でその4割近くを生産しています。

人口減少の激しい真狩村ですが、道内への転出超過に対し、道外では僅かに転入超過です。平成27年は東京都から5人、埼玉県から2人、三重県から2人が転入しており、他には宮城県、長野県、神奈川県、茨城県、京都府などです。

また、東はルスツリゾート(遊園地・スキー場)を持つ留寿都村、西はオーストラリア人・中国人からの投資で地価が急騰しているニセコ町と接するため、観光地の留寿都村とニセコ町に挟まれた真狩村も、今後は注目されていくのかもしれません。

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