住宅を建築・購入したときの支援制度

移住先で最初に考えるのが住宅で、多くの自治体が移住・定住を促進するために様々な支援制度を用意しています。土地は地域によって安く済んでも、建物は全国のどこでもある程度かかってしまうため、建築・購入費用を直接支援してくれる制度は助かります。

特に、新築住宅を手に入れる費用は高く、支援制度を積極的に活用したいところではないでしょうか。自治体にしてみても、新築で定住してくれると、地元業者の活用などでも消費活動に繋がり、新築住宅への支援は手厚いです。

ただし、一定以上または一定範囲の床面積もしくは建築面積(50㎡以上など)を条件としていることがほとんどなので、面積条件は予め調べてから住宅の取得を計画しましょう。

支援制度の仕組み

住宅の建築・購入費用を支援する制度の多くは、基本額と加算額から構成されています。基本額は支援を受ける全員が対象、加算額は特定条件を満たす人だけが対象です。

【加算される条件の例】

  • 年齢が若い(40歳未満など)
  • 養育する子供がいる(中学生以下など)
  • 地元の業者を経由している(施工業者や販売業者など)
  • 地元の資材を使っている(木材など)

加算額は自治体によって異なります(定額で加算がない自治体もあります)。加算があると、どのくらい加算されるのかで総額はずいぶん変わりますから、できるだけ自分の条件に合った加算条件の自治体を選ぶことも大切です。

また、補助金を使い予算枠の範囲で支援する自治体が多く、事前に申請してから住宅を取得しないと、支援対象にならない可能性もある点には要注意です。

この支援制度を設けている主な自治体

住宅の建築・購入費用を支援している自治体はたくさんあるので、とても全てを紹介しきれるものではありません。金額が大きい自治体を選んで紹介していますが、他にも高額の支援をしている自治体があるはずです。

また、自治体の予算規模や移住・定住促進の重要度(人口維持の重要度)で金額は異なり、上限額が100万円を超える支援なら及第点と言えるでしょう。

愛知県北設楽郡設楽町(したらちょう)

愛知県北設楽郡設楽町
町内の木材を使い、町内の事業者に施工させると、最大500万円もの補助金が得られます。新築のみで年齢制限もありますが、基準地価が最高で30,000円の地域なので、ほぼ土地代は補助金で足りると思って良いでしょう。

支援の主な条件 ・中学生以下の子供がいる、または配偶者(予定を含む)との合計年齢が80歳未満
・100㎡以上の新築
基本額 住宅建築費用の1/3(上限200万円)
加算される条件 ・町内の木材取扱事業者から木材を購入した場合は費用の1/2(上限150万円)
・町内事業者が新築に伴う事業活動をした場合は費用の1/5(上限150万円)
公式HP 設楽町若者定住促進住宅補助金について

兵庫県洲本市(すもとし)

兵庫県洲本市
住宅に対する補助金は200万円ですが、小学生以下の子供を連れて転入、または5年以内に子供が生まれると3人まで加算されます。合計すると500万円となり、非常に高い水準の補助金です。

支援の主な条件 ・合計年齢が80歳未満の夫婦
・市が販売する「さかえ団地」の分譲地を購入し、3年以内に50㎡以上の住宅を建築
基本額 200万円
加算される条件 転入者に小学生以下の子供がいる、または5年以内に子供が生まれると1人につき100万円(上限300万円)
公式HP 洲本市分譲地(さかえ団地)活性化促進金

北海道空知郡奈井江町(ないえちょう)

北海道空知郡奈井江町
新築の300万円も大きいですが、中古住宅で最大200万円の助成を得られるのが魅力です。ただし、加算条件が複数あるのと、子供がいない場合は年齢条件のハードルが高いので移住はお早めに。

支援の主な条件 ・建築から3年以内で未使用の新築住宅
・過去に人が居住したか建築から3年を超えた中古住宅
・49.58㎡以上
基本額 ・新築:200万円(転入者)
・中古:100万円(転入者)
加算される条件 ・新築:町内業者の施工で50万円
・中古:120㎡以上で50万円
・共通:若年世帯(主に収入のある者が35歳以下)もしくは子育て世帯(子供が18歳の年度末まで)は50万円
公式HP 定住に向けた住宅支援制度

静岡県富士市(ふじし)

静岡県富士市
夫婦のいずれかが40歳未満の条件ですが、新築は最大200万円、中古でも最大170万円の支援を受けられ、しかも定額です。また、首都圏からの移住で加算されるのも注目ポイントです。

支援の主な条件 ・夫婦(事実婚は不可)のいずれかが40歳未満
・取得価格が500万円以上(中古住宅と分譲マンションは改修費用を含む)
・50㎡以上
基本額 70万円
加算される条件 ・新築:市内業者が新築した住宅で30万円
・共通:二世帯住宅で20万円
・共通:中学校就学前の子供1人につき10万円(上限30万円)
・共通:首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)からの転入で50万円
公式HP スミドキU-40プラス(富士市若者世帯定住支援奨励金交付制度)

福島県喜多方市(きたかたし)

福島県喜多方市
土地取得と新築を条件に、40歳未満なら単身者でも100万円、夫婦なら100万円加算となれば、夫婦で活用したい支援制度です。上限まで支援を受けるためには子供が5人以上と、こちらは現実的ではないとはいえ、子供がいない・少ない世帯でも十分でしょう。

支援の主な条件 ・40歳未満(夫婦の場合はいずれかが40歳未満)
・50㎡以上
基本額 100万円+米の購入費上限25,000円を3年間
加算される条件 ・配偶者ありで100万円
・義務教育終了前の子供1人につき20万円(上限100万円)
※補助金額は住宅取得費用(土地を含む)の1/5が上限
公式HP 「住むなら喜多方!」若者定住促進事業補助金
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