【市町村別】自治体の財政力指数ランキング

都道府県 市区町村 人口 財政力指数 経常収支比率
愛知県 海部郡飛島村 4,579 2.07 65.7
北海道 古宇郡泊村 1,748 1.88 40.7
山梨県 南都留郡山中湖村 5,852 1.81 75.8
青森県 上北郡六ヶ所村 10,636 1.64 70.7
長野県 北佐久郡軽井沢町 20,177 1.49 60.1

※人口は平成28年1月1日住基人口
※財政力指数・経常収支比率は平成26年度

財政に不安のある市区町村は、住民サービスの低下や住民税・水道料金の増加、公営事業(病院など)の経費削減などが起こります。移住対象として、財政状況の良さは1つの目安になるでしょう。

以下、それぞれの数値を簡単に説明しておきます。

・財政力指数
標準的な財政需要を標準的な財政収入で割ったもの。多いほど財政が健全で、1を超えていると、財政収入で行政が回るので、国からの地方交付税交付金が支給されません。

・経常収支比率
経常的に支出される経費(人件費、扶助費、公債費等)を、使途が特定されない一般財源で割ったもの。大きいほど経費の割合が高く、柔軟な予算配分が難しくなります。

第1位:愛知県海部郡飛島村(とびしまむら)

愛知県海部郡飛島村
伊勢湾の最も奥に位置して名古屋市と接し、しかも内陸ではなく臨海工業地帯を持つにもかかわらず、今も村として存在する飛鳥村は、農業と工業という、なかなか併せ持つことが難しい産業で成り立っています。

昭和中期まで貧しかった農村が、工業地となって大幅に税収が増えた結果、飛島村の財政は日本一豊かになりました。4,500人ほどの村が、地方税収だけで約40億円(普通会計歳入の67.2%)もあります。

その大半を占めるのが、工業地帯から得られる固定資産税。工業地帯で働く人は、多くが村外から通い、住民から得られる個人住民税は僅かです。

豊かな財政を生かし、飛鳥村では18歳までの医療費自己負担分を助成しています。中学生まで助成する自治体は多くても、18歳までは少ないので、この点は注目すべき施策ではないでしょうか。

第2位:北海道古宇郡泊村(とまりむら)

北海道古宇郡泊村
北海道の西部、積丹半島の付け根に位置する泊村は、北海道で唯一の原発がある村です。原発関連(交付金と固定資産税)の収入が大きく、2位にランクインしました。

海沿いの村ですが、ほとんどは山林と原野で、原発以外では漁業と観光が中心です。原発の3号機が建設されたことで、一時的には人口を増やした以降は、継続的な人口減少が続いています。

豊富な財源を生かして福祉・定住促進に手厚く、結婚(少なくとも一方が村民)・出産、小学校・高校入学の祝い金、中学卒業まで医療費自己負担分を助成、新築・増改築の費用助成、賃貸住宅の家賃助成などです。

また、70歳以上はバスが無料、65歳以上の低所得者に灯油を支給などの助成もあり、原発への不安と引き換えになる点は否めませんが、どのように考えるかで評価は分かれるでしょう。

第3位:山梨県南都留郡山中湖村(やまなかこむら)

山梨県南都留郡山中湖村
3位に入った山中湖村は、村名にもなっている富士五湖の1つ山中湖がある村です。有名な観光地・避暑地なので、訪れたことのある人が多いかもしれません。

平成20年度以降、借金(村債発行)がない財政を続けており、貯金(基金)が約41億円あります。したがって、公共事業があっても村債を発行せずに、基金の取り崩しで可能になる健全な状況です。

その原資となるのは、法人住民税と固定資産税。年間80万人の観光客を受け入れる観光産業が村の財政を支えており、宿泊業・飲食サービス業の就業者数が多いのも特徴的です。

また、人口を減らし続ける村が多い中で、山中湖村は中長期的には人口が増えており、本格的な人口減少はこれからです。外国人観光客の増加もあって、当面は観光産業も維持されるはずですから、健全な財政は続くと思われます。

第4位:青森県上北郡六ヶ所村(ろっかしょむら)

青森県上北郡六ヶ所村
青森県の東部、太平洋に面する六ヶ所村は、核燃料サイクル施設を始めとするエネルギー産業の地として、多額の税収が村の財政を豊かにしています。

もちろん、原発関連には交付金もあるのですが、最大の税収は固定資産税で60億円以上もあります。青森県の県庁所在地、人口29万人の青森市でも160億円ですから、人口1万人の六ヶ所村が、いかに豊かな税収なのか良くわかる数字です。

また、注目したいのは、国際交流や外国語教育に力を入れている点。小学生6年生でオーストラリア、中学生2年生でアメリカへの海外体験学習に参加でき、7泊8日程度の日程で、参加者負担は小学生30,000円、中学生35,000円と格安です。

他にも、国際教育研修センターでは週に3日、無料で外国人講師による語学教室が開かれ、その種類もドイツ語、韓国語、フランス語、英会話と豊富です。語学を身に付けたい・子供に教育したい人には、魅力のある施策でしょう。

第5位:長野県北佐久郡軽井沢町(かるいざわまち)

長野県北佐久郡軽井沢町
説明の必要がないほど、別荘地・保養地として有名な長野県の軽井沢町。浅間山をシンボルとする軽井沢町は、景勝に優れ冷涼な気候を求めた観光客で、夏には人口が10倍にも膨れ上がります。

財政力指数だけではなく、経常収支比率60.1も非常に優秀で、こちらは全国4位となりました(1位は泊村)。家計にたとえると、収入が多くて固定経費が少ない理想的な財政状況です。

軽井沢町の人口は増え続けており、推計では2020年がピークとされるところ、軽井沢町は2030年をピークとする人口増加の施策を考えています。産業の強化・福祉の強化など、財政基盤が弱いと絵に描いた餅になりやすい施策も、実現性は高いでしょう。

ちなみに、1位の飛島村と同じく、軽井沢町も18歳まで医療費の自己負担分を町が助成しています。福島県のように県単位で実施している地域を除くと、予算がない自治体では難しく、複数の子供がいる世帯には重要な助成です。

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