65歳未満人口比率ランキング

都道府県 市区町村 人口 0~64歳人口 0~64歳人口比率
東京都 小笠原村 2,587 2,196 84.9%
埼玉県 戸田市 135,243 114,212 84.4%
愛知県 長久手市 55,555 46,884 84.4%
沖縄県 島尻郡南風原町 37,342 31,412 84.1%
千葉県 浦安市 164,034 137,811 84.0%

※人口、65歳未満人口は平成28年1月1日住基人口
※1,000人未満の市区町村と政令指定都市等の区は除く

高齢者が多い市区町村は、どうしても高齢者福祉への予算配分が大きくなって、財政が苦しくなります。生産年齢人口(15歳~64歳)が少ないと税収の不足に繋がり、子供が少ないと地域の将来を担う若者も少ないということです。

特に自治体運営の国民健康保険は、高齢者が多いことで赤字体質になりがちです。保健事業の経営悪化は、地域医療にとって無視できません。

逆に、65歳未満が多い市区町村は、長期的な視点で人口減少が緩やかなことを意味しており、住民サービスの維持が期待できることから、移住の判断材料になるのではないでしょうか。

第1位:東京都小笠原村(おがさわらむら)

東京都小笠原村
伊豆諸島のさらに南、東京から約1,000kmの父島を主島とする小笠原諸島。3日に1便~1週間に1便の船でしか辿りつけない、世界自然遺産の島々です。

世界自然遺産への登録以降、本土と異なる自然を求めて観光客が増加しており(年間1万8千人、平成26年度)、観光が主な産業です。人口は近年横ばいで、2,500人程度を推移しています。

未成年 20代 30代 40代 50代
小笠原村 20.1% 8.6% 18.8% 19.1% 13.1%
全国 17.5% 10.2% 12.6% 14.7% 12.2%

世代別では20代の少なさが目立ちます。ただし、以前から合計特殊出生率が2を超える年もあることで、30代・40代の子育て世代と未成年の人口は保たれており、当面は高齢化の心配がなさそうです。

なお、離島だけに通信インフラが心配になるかもしれませんが、大手3社の携帯電話が使える地域で、光回線もあるので特に通信の問題はありません。

第2位:埼玉県戸田市(とだし)

埼玉県戸田市
埼玉県の南部、荒川を挟んで東京都区部に接する利便性の良さで、戸田市には県内外から人が集まります。東京オリンピックのボート会場問題では、戸田市の「彩湖」が話題になったことから、「戸田」の地名を記憶している人も多いのではないでしょうか。

1985年に埼京線が開通したことで、戸田市は一気に人口増加へと転じ、現在でも転入超過が続く市です。推計では2030年が人口のピークとされており、今後も人口が増えると予想されます。

未成年 20代 30代 40代 50代
戸田市 20.4% 12.9% 16.9% 18.0% 11.8%
全国 17.5% 10.2% 12.6% 14.7% 12.2%

戸田市は、埼玉県の「地域子育て応援タウン」として認定されました。人口分布を見ても、未成年から20代まで、全国平均を大きく上回っているように、住みやすく子育てしやすい街として認知されています。

第3位:愛知県長久手市(ながくてし)

愛知県長久手市
東洋経済新報社の「住みよさランキング」では常に上位の長久手市は、名古屋市のベッドタウンとして発展を遂げ、町から市となった経緯があります。トヨタのお膝元である豊田市と名古屋市に挟まれる位置で利便性が高く、生活の地として利用されてきました。

だからといって、通勤・通学で昼間人口が減るわけでもないのが長久手市の特徴です。通勤は市外への流出が多くなっていますが、県立大学が2つあることで通学は市外からの流入が多いため、昼間人口はほとんど変わりません。

未成年 20代 30代 40代 50代
長久手市 23.7% 11.2% 16.9% 17.5% 10.7%
全国 17.5% 10.2% 12.6% 14.7% 12.2%

また、長久手市は未成年の割合が高く、児童数1,112人の市が洞(いちがほら)小学校を始め、小学生と中学生だけで人口の1割を超える5,639人も在校しています(平成28年度)。それだけ子育て世代もいるわけで、平均年齢はとても若いのが特徴です。

第4位:沖縄県島尻郡南風原町(はえばるちょう)

沖縄県島尻郡南風原町
和服に詳しい人なら知っている「琉球かすり」で有名な南風原町は、今も沖縄戦の戦跡を残す町として、平和と共生を目指しています。平成に入って人口・世帯数が一度も減っておらず、那覇市に隣接する大きな町です。

沖縄県の全体で子供が多い(出生率が高い)ことは知られていますが、それにしても4位の長久手市と比べてもはるかに未成年の人口が多く、若い世代が多いことは、町の将来にとって良い状況です。

未成年 20代 30代 40代 50代
南風原町 26.2% 11.6% 14.8% 13.8% 11.4%
全国 17.5% 10.2% 12.6% 14.7% 12.2%

そして、南風原町の特徴は、子育て世代の女性で就業率が非常に高いこと。通常、25歳~40歳くらいまでの女性は就業率が落ちることで、年齢別就業率を折れ線グラフにすると、いわゆる「M字カーブ」を描きますが、南風原町の女性にはそれがありません。

子育て世代の女性が働く町づくりをするためには、町の支援や保育所の整備等が不可欠です。もしくは、退職せずに産休・育休で雇用を持続できる企業風土が、南風原町には根付いているのでしょう。

第5位:千葉県浦安市(うらやすし)

千葉県浦安市
東京ディズニーリゾートへ言ったことのある人なら、一度は降りたことのある舞浜駅。その舞浜駅のある地域が、千葉県の浦安市です。

埋立てにより拡張された浦安市は、湾岸エリアにタワーマンションが立ち並ぶ高級住宅地として知られています。東日本大震災で一時は人口を減らしたものの、復旧が進んで人口は回復してきました。

未成年 20代 30代 40代 50代
浦安市 20.0% 13.8% 14.6% 18.6% 12.0%
全国 17.5% 10.2% 12.6% 14.7% 12.2%

未成年や20代が多めの人口構成なのは、15歳~24歳での転入が極端に多いからで、進学や就職を機に浦安へ人が集まり、25歳を超えると逆に転出が転入を上回っています。

それにもかかわらず、浦安市は納税義務者あたりの課税対象所得がとても高い自治体です(東京23区を除いた全国4位)。整備されて住みやすい環境を求めた富裕層が、中町地域・新町地域(いずれも埋立ての住宅地)に多く移り住んできたと思われます。

なお、浦安市は合計特殊出生率が低い地域(2014年は1.09)で、近年は常に全国平均を下回っています。今は若い街だとしても、将来的には高齢化が急加速する危険性を持っています。